1998年秋に、オセルタミビルとザナミビルが、ヒトでの大規模な対照試験を行った結果が報告された。
以下、その報告と、オセルタミビル単独治験のデータから、ノイラミニダーゼ阻害剤の特徴をまとめてみる。 自覚症状については、インフルエンザの症状が現れてから約1日半以内にこれらの薬を使うと、自覚症状の期間を約30%(15日〜3日)短縮でき、その症状も軽減されるという。
特にオセルタミビルでは自覚症状の軽減が顕著である。 自覚症状の軽減は患者本人にとって、もっとも重要なことなので、「効く」という実感がもてる薬ということができるだろうまた、オセルタミビルは発熱を抑える効果が強いようで発熱し平熱に戻るまでの時間は、プラセボ群で60時間かかっているのに対し、オセルタミビル投与群では33時間と、1日以上違うという結果が出ている。
予防薬としての効果をみた試験の結果は、オセルタミビルあるいはザナミビル使用群でインフルエンザにかかった者が2%であるのに対し、プラセボ投与群でインフルエンザにかかった者は6%であった。 このことから、両剤にはアマンタジン同様、予防薬としての効果があることが認められた。
両剤とも重篤な副作用は認められていない。 オセルタミビルでは下痢、腹痛といった総合して考えると、効果はザナミビル、オセルタミビルともほぼ同じで、使い勝手で経口薬のオセルタミビルに軍配が上がるといったところであろうか。
蛇足だが、オセルタミビルもザナミビルも、インフルエンザウイルスに効くものなので、かぜには効果はない。 わが国での「かぜとインフルエンザの混同」という臨床現場の実状を考えると、迅速診断キットと組み合せての使用で効果が期待できると思われる。
オセルタミビルは現在、厚生省に申請中である。 効果があり使いやすい薬なので、臨床現場で使われる日が早くくることを期待したい。

消化器系の副作用が多少あるが、投与中止になるような重篤な副作用はなかった。 この副作用については、プラセボ群にもそういった症状がほぼ同率に出ており、明らかに薬の副作用が多かったとはいえない。
耐性株の出現は、オセルタビミルでは、15%程度に認められるというが、その耐性株は感染性が非常に弱く再感染しないため、臨床上は問題がないという。 また、高齢者や別の病気を併発している患者における気管支炎や中耳炎などの合併症の発生率も低下させた。
パンデミックが起こる可能性は今でもある。 新型インフルエンザ対策は、プランはいいものができているが、それが実行できるかとなると心もとない点がいくつかある。

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